TRIOのブックシェルフ型スピーカー「S-5」です。
1970年代後期の発売、ケンウッドではなく未だトリオ(TRIO)ブランドで販売していた頃の製品です。
70年代製の中では、かなり小型の部類に入ります。
同時期発売のLS-100なんかは平面振動板を使うなど、TRIOはLSシリーズでは挑戦的な機種が多い印象。
ですが、このS-5(というかS系譜)は従来のシンプルな形式です。
ウーファーは紙コーン、ツイーターはソフトドーム。
ちょっと違うのは、エッジが逆ロールなことくらいでしょうか?
旧来のシンプルさゆえに、安定の音、バランスの取れた音が聴けます。
ただ、トリオらしくはないかもしれません。
低域よりも、かなり中高域重視の印象です。
コンパクトなのもあって低域はあまり出ません。
しかし、深い低域は出ずとも、小気味良いキレる低音が聴けます。
紙コーンっぽい音なのに、なぜかそのレスポンスだけは紙っぽくない……不思議なスピーカーです。
あと、特筆すべきは音の通り(透り)やすさ。
2階で再生し、他のスピーカーだと1階まで聞こえないくらいの音量・音圧でも、このスピーカーだと聞こえてしまいました。
これは、ある種注意点でもあります。
さて、本機の状態ですが、結構良い方だと思います。
外観は、角の僅かな欠けやスレ傷は多少あります。
ユニットの状態は良好。
左右共に特性の差異ほとんど皆無です。
また、アッテネーターも両方効きます。(わずかにガリが生じる場合アリ)
アッテネーターは、12時で大体フラット音質です。
なお、先日総メンテ・クリーニングしました。
金網を取って清掃、エッジ軟化させています。
伴って、少し金網に歪みがあります。(外すのにどうしても歪みが……)
ネットワークも見ましたが異常ありません。
状態的には、この先まだ数十年元気に鳴りそうな印象です。
その他、ご質問等ありましたらお気軽にどうぞ(`・ω・´)ゝ
形状:ブックシェルフ型・バスレフ・2WAY
ユニット:ウーファー(20cm・エンボス加工紙コーン)
:ツイーター(3cm・ソフトドーム)
周波数帯域:50-20000Hz
定格インピーダンス:8Ω
音圧感度:88dB/W/m
クロスオーバー:2000Hz
寸法(約):幅23×高さ41x奥行21.6cm
重さ:7kgちょっと
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