名機『Signet 35』は、ミッキーマウスの愛称で親しまれたコダックの高級カメラです。
1951年から58年まで米国コダックで造られたコダック シグネット35、軽合金のダイカスト製法ならではの質感、造形の自由度を見事に活かしきったデザインは、コダック社のアーサー・クラプシーの手になるものです。滑らかな曲面と横線の反復を主題とする意匠に、二十世紀初頭のアメリカン・アールデコの名残が見て取れます。シンメトリックなボディとのデザインバランスが保たれているのは絶妙です。
シグネット35のエクターは「エクターらしいエクター」としても有名で、「キング オブ エクター」と呼ぶにふさわしいレンズだと思います。エクターは、コダックが自社生産の高級レンズにのみ冠する名称で、コダックのエクターの描写に嵌まってしまうと、エクター搭載のカメラを集めてしまいます。
開放でピントの合ったところの解像力はツァイスのテッサーと同等か、それ以上、後ボケは柔らかい感じで、点光源をうまく取り入れると、バブルボケが現れたり、とても美しいボケ味を醸し出してくれる、「魅惑のレンズ」です。
何台も所有していますので、整理しています。
ボディの当たり、凹みも無く、光学系のスレキズ、カビホコリも殆ど無く、写真の様な状態です。1954年製71年前のカメラとしては、貼り皮の痛みも無く、綺麗な方のカメラだと思います。
カメラはメンテナンスしてありますので、フィルムを入れれば直ぐに撮影できます。
ビューファインダーはガリレイ式で明るく見やすく、連動距離計は一眼式の二重像合致式でクリアで見やすい造りです。ファインダーの2重像がクッキリ、スッキリ、ピント合わせが楽に行えます。珍しいシンクロカバーがありましたので、付けておきます。当時のカメラケースが付属します。(ピンとレバーがカメラにケースに当たります)
作例の写真は、同種レンズでの撮影です。
発色と抜けの良さは、50年代のカメラとは思えません。
素敵な写真が撮れる予感がします。
写真を撮ることが楽しくなるカメラです。
大事に使って頂ける方に譲りたいと思います。
ご検討の程、よろしくお願いいたします。
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